2006年05月02日

東京日和

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東京日和(サントラ)

竹中直人さんならではのささやかな恋話「サヨナラCOLOR」を観ていたら、
ヒロインの原田知世さんがかつて憧れていた教師役で久世光彦さんが出演していた。
正確には分からないが、映画出演している久世さんはこれが最後となったのではないか。演技が下手で、不器用そうで、繊細なのに存在感が溢れていた。

竹中直人さんと言えば、やはり写真家・荒木経惟氏とその妻陽子さんのエピソードを元に描かれた「東京日和」を思い出す。誰に言うでもない、“小さくてとても大きな”妻との儚い日常を描いたものだった。

竹中直人さんらしい演技が好きで、何となく中山美穂さんに惹かれ、荒木経惟氏の人生が忍ばれ、“わたしもうじきだめになる”という詩の一節が甦る高村光太郎の「智恵子抄」を読みふけった学生時代が思い出された。

今でも、大貫妙子さんの軽くてそして切ない曲調がふとしたことから甦ってきては、またしばらく頭から離れなくなる。当時、そのサントラを一緒に聞いていた彼女は今?と、未練がましい小さな男を再認識しながら。

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東京日和

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サヨナラCOLOR〜映画のためのうたと音楽〜
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2006年04月19日

crash

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http://www.crash-movie.jp

「神の見えざる手によって人生を翻弄される人間たち・・・。
誰もが主人公であり、誰もが善悪表裏一体の多面的なキャラクターは・・・。
人は皆、傷つけ、傷つけられことを恐れながら生きている。それでも人は誰かと想いを分かち合いたい、誰かと繋がっていなければ生きていけない・・・。
『クラッシュ』は“天使の街”ロサンゼルスの寓話であるとともに、現代を生きる私たち自身の物語でもあるのだ。」

顔が好きだとか、人格に魅せられたとか、巨乳が好きだとかと同じ様に、
映画の感想で、誰かを好きになったり、嫌いになったりすることがあるとすれば、この映画で心が震えない人とは、僕は一緒に居られない。

食べ、眠り、欲す、紛れもなく動物であるという人間と、
秀でた知性と感情を持って生まれた人間であるという動物との狭間で、
その死の瞬間まで絶え間なく繰り返される
定義のない愛と、微かな希望と、押さえ難い憎悪と、逃れられない苦悩と孤独に翻弄される平凡な人間の日常。

ハリウッドにこの映画が成立したこと、
どんな背景があるにしろ作品賞を受賞したこと、
もしかしたらアメリカの正義と良心にも
微かな希望が残っているのかもしれない。

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クラッシュ
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東京少年

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美の死―ぼくの感傷的読書

2006年3月2日、久世光彦さんが虚血性心不全のため自宅で亡くなられた。
誰もが知る日本を代表する演出家であるが、私が魅せられたのは小説家の久世光彦さん。
「死のある風景」や「桃」などわずか数冊を読んだだけの、ここ数年の話。
そこには、常に「艶」と「死臭」が漂い、それでいて潔さのある作風に、著者の人柄と知性と切なさが溢れていた。

小林亜星さんのインタビューがテレビから流れる。彼は言うなれば“東京少年”だったと。威勢のいいチャキチャキな下町の東京人のそれとはまた違う東京人。まさにその作風に似て、何とも説明し難いけれど、何故かしっくりくる表現だと感じた。前に紹介しているピアニスト・菅野邦彦さんもそうであるように、“東京少年”たちの一人でありたいと改めて思った。
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2006年01月09日

ORIS

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これまでの人生で欲しいと思った時計が2つある。
ひとつは、“Philippe Dufour”という現存する時計職人が造った“The Grande Sonnerie”というもの。おそらく、死ぬまでに実際に見ることすら出来ないかもしれない。

もう一つは、ORISというブランド。
デイポインターという日付けを表す針が余計に一本ついているもの。初めてみたのが16歳くらいだった気がする。
けっして高い時計ではないが、何故かそれを手にする機会を失っていた。

2005年のクリスマス。散歩中に立ち寄った時計屋。
ロレックスやオメガに混じって、懐かしい文字盤が目に入った。誰にプレゼントを買う予定もなかったせいか、ただ懐かしかったせいかわからないが、20年以上かかってやっとそれが僕のところにやってきた。16歳の時に欲しかったやつではないが気に入ってる。

時計だけじゃない。せいぜい高校生くらいまでに思い描いたことや、持ち得た価値観を実践する為に、20年以上たった今も尚、それらに奮闘し、そして翻弄されている。

「コンスタンチン」にあるような天使や悪魔や天国などというストーリーにはうんざりだが、前世からの“宿題”をやらされていると思う方が僕は理解しやすい。
しかも僕の場合出来が悪いらしく、何度も何度も同じことを繰り返しやらされている気さえする。
ただでさえこの時計を毎日眺めると、多感過ぎた時間が甦りそうで複雑ではあるが、それも今世だけの因縁ではないだろうからよしとすることにした。

このORIS、「コンスタンチン」という映画の中でキアヌ・リーブスがつけていたので最近多少有名になった。
ここで使われているORISはあまりオススメではない。
メグ・ライアンやハリソン・フォードも愛好家らしいが、
このメグ・ライアンがしているクラシックタイプがオススメ。
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http://www.oris.ch/english/



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コンスタンティン 特別版 (初回限定版)

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2005年08月12日

蒸暑いベットでみる夢と『季節の中で』

壊れたままのエアコン。蒸暑い部屋でなかなか眠れない夜が続く。こんな部屋でみる夢は、希望に満ちあふれた物語でもなく、癒される風景でもなく、汗ばんだ水臭いものばかりだ。当分、女の子なんて部屋には呼べそうもない。

あまりに暑くて、「数時間後、殺されるのを知っていながら逃げる選択肢もない黄昏れたヤクザが、真夏の真っ昼間、扇風機しかない下町の安いアパートの2階で、どこかのクラブで働く熟れた女と汗だくになりながら、でもゆっくりとそして激しくセックスして、その後、今時見たこともない派手な柄のシャツをひっかけて公園のブランコに揺られながら、その時を待っている」みたいなヤクザ映画の一場面を想像してしまう。

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季節の中で

そんなダレた物語の話ではなく、暑くて汗ばんで泣けるほど美しい映画を紹介したい。
いつ観たのか忘れてしまったが、これまでエアコンがない部屋に住んだ経験は一度や二度ではないので、きっとそんないつかの夏に観たのだろう。とにかく何となしにビデオを借りてきて、何て僕は幸せなんだと感じたのを覚えている。アメリカ映画だが監督も俳優も物語もベトナム、ハーベイ・カイテルを除いては。

何だろう、簡単にいうと「美しい」のである。アメリカという国もフランスも、資本主義もベトナム戦争も、金も貧困も、哀れみも情けも、倫理も道徳も、ほんとは全く関係ない誰かの勝手な都合の上に。そんなことはじめから気にもしてなくて、小さくて、でも力強くて、儚いけれどその生を全うしていく主人公たち皆が、汗ばむベトナムの風にきらきらと輝いていた。

ベトナムに関係する映画にも好きなものは多い。そのままのベトナム戦争の映画もたくさんある。『プラトーン』をみて、『ストリート・オブ・ファイヤー』のあの悪役からは想像もできないウィリアム・デフォーのことも書きたいが、ここではやわらかいベトナム映画を。やはり初めてロビン・ウィリアムスを知るきっかけとなった映画『グッドモーニングベトナム』が印象深い。

この映画のあと、競演のフォレスト・ウィティカと共に日本でも誰もが知る俳優となっていった。二人とも好きな俳優である。この映画のヒロインのベトナム女性はとても清楚な美人だったし、なにより、ルイアームストロングの擦れているが奥行きのある美声が奏でる「What A Wonderful World」が、ベトナムの風景に染み渡っていたのが忘れられない。
他にも映画『フォーザボーイズ』のベット・ミドラーが歌う「IN MY LIFE」、映画『地獄の黙示録』の「ワルキューレの行進」はあまりにも有名か。当たり前だが、いい映画にはいい音楽がセット。これはベトナム映画も例外の訳がない。

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グッドモーニング,ベトナム


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フォー・ザ・ボーイズ
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2005年08月09日

少年と銀河

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銀河鉄道の夜

何て幻想的なんだと、何度観ても不思議な気持ちにさせてくれる。

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アイアン・ジャイアント スペシャル・エディション

先に、喋ること仕事にしている大好きな友人が、臨場感たっぷりにストーリーを語ってくれたおかげで、実際観た時には泣けなかったのが幸い。

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銀河鉄道999 (劇場版)

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さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅- (劇場版)

この映画のエンディングには『・・・そして少年は大人になる』というクレジットが出てくる。
この映画を観て、30才も半ばを過ぎた自分が、言いようも無く胸を熱くしているのはどうなのだろうか?
完全に大人になる機会を逸している。ジョージ・ルーカスや松本零士が描く宇宙観に未だに魅了されたままだ。

関係ないかもしれないが、『メンインブラック』の凄いところは、ペンダントの中に銀河があるという設定。
きっと宇宙とは、そんなものに違いない。時間や空間の概念は普通の大人達には超え難い。

あと、いったい何十年前に読んだのか、筒井康隆氏の小説に『宇宙のファイアーマン』という小説があったな。
さらに、僕は『Xファイル』の大のつくファン。

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遠い空の向こうに

『STAR LIGHT CINEMA』

今年は行く機会がなかったが、初めて「恵比寿ガーデンプレイス」で行われた『オープンシネマ』今は『STAR LIGHT CINEMA』を知った時はあんまりに嬉しくて、毎夕、仕事を早く切り上げて、膝を抱え、夏の夜の空の下、いくつもの映画を観にガーデンプレイスに出掛けた。あっという間に噂は広がり、そのうち座る場所にも困るほどの盛況ぶりだった。夜空の下で観た『遠い空の向こうに』には、実は、涙が溢れそうになるのを一人必死で誤摩化していた。

いつか、ガーデンプレイスみたいな場所でじゃなく、渋谷や新宿や池袋のスクランブル交差点の真ん中にスクリーンを建てて、通りすがりの少年たちにたくさんの映画を観せようと心に誓ったことを思い出した。大人なってしまった人間にはけして思い出せない、彼や彼女たちなりの命がけの人生の時がある。そんな彼らにも、映画は理屈抜きに、きっと夢や希望や切っ掛けを与えてくれるに違いない。「嘘」や「勘違い」や「はったり」こそが、夢や希望みたいなものだから。

『 STAR LIGHT CINEMA 2005 』
http://www.gardenplace.co.jp/event/2005/slc05.html

最近観たその他の映画

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Bent (1997)

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愛人(ラマン) 無修正版
何度も観てしまう。

『シカゴ・ドライバー』
シカゴ・ドライバー【字幕版】
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2005年07月27日

デイヴィッド・ハミルトン

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The Age of Innocence

『愛と追憶のセレナーデ/幻影に揺れる汚れなき美少女たち』

写真家「デイヴィッド・ハミルトン」の脚本・監督による映画『愛と追憶のセレナーデ』。
物語はほとんどどうでもいいのだが、どこかチャップリンの『街の灯』を思い出したのは自分だけだろうか。

16才以上は“おばさん”だと言ったとか言わないとかの話を聞いたことがある。子供でもなく、大人でもない、少女の美しさとエロスをまるで絵画のように写し出す英国の写真家は、未だ賛美と非難の両方を浴びているに違いない。ただ、揺るぎない美意識と圧倒的に美しいその作品は、もともとそんな議論とは無縁の域に存在していて、善悪も芸術とエロスの区別もどうでもいいと思わせる。美しいと感じる感性の中にある性の分析と善悪は、きっとフロイトにも出来ない。

デイヴィッド・ハミルトンとは真反対の、大人の女性が圧倒的に好みである自分でさえ、この狂人が写し出す少女たちの美の世界には何かを感じずにはいられない。

2002年の誕生日、友人から一枚の写真を頂いた。これは敬愛するデザイナーが多数所有するデイヴィッド・ハミルトンの中の一枚。もともと僕が一目惚れしていたもので、僕の知らないうちにこのデザイナーから友人に送られていたものだ。それをあとで知った僕は、折にふれ友人に嘆願していたものだった。薄ぼけているが透き通るような波打ち際から、二人の少女が手をつなぎ、裸で海に向かって入っていく瞬間の写真。青い美しさとどこか静かな午後の寂しさのある一枚。

3年前にこの写真を送ってくれた友人とはその後あまり会っていない。その友人もまた、どうあれ生かされている生を淡々と、そして人並みにまっとうしていかなければならない生活と、狂人たちの晩餐に一生参加していたいという狭間で悶え苦しんでいる。最後まで自分を疑わず、悔やまず、自分以外の一切に関係なくそれこそ淡々と、彼自身をまっとうできることを祈ってやまない。

そういえば、これほどのデイヴィッド・ハミルトンの写真がどうしてこのデザイナーのところにあるのか?確か聞いたことがあったが忘れてしまった。友人だったとか、何とか。いずれにしろこの先輩も、賛美と非難の両方を一身に浴びながら、その人生を狂人として演じきった一人であることは間違いない。何かが出来るといった才能ではなく、その意思の強さが欲しい。

愛と追憶のセレナーデ 幻影に揺れる汚れなき美少女たち

最近観た映画

『ヒトラー』
http://www.hitler-movie.jp/

『宇宙戦争』
http://www.uchu-sensou.jp/

『スターウォーズ』
http://www.starwarsjapan.com/

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男と女 特別版
随分前に観たせいか、こんなにも映像がきれいだったことに驚く。

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オール・アバウト・マイ・マザー
何と言っていいのだろう。もう少し僕の心が大人だったら、きっと一番好きな映画になっていたかもしれない。
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2005年07月10日

『血と骨』と死臭

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「艶」と「死臭」

以前、紹介したことのある久世光彦さんの作品には、
常に「艶」と「死臭」が漂っている。
昭和の始めころまでの大半の小説には同じことが言える気がするし、これは、僕の好きな映画にも共通して言える。

強靭な「生」

映画『血と骨』を観た切っ掛けは、崔洋一も北野武も鈴木京香も好きな人物であったから。
この映画、一見、僕らが生きる現代には何のリアリティーもない神話の様な物語だが、この先、もっとエログロ度を増した形で、こんなことが頻発する世の中になるとも限らない。
北野武演じるこの主人公の様に、死臭をぷんぷん漂わせながらも、強靭に「生」をまっとうする力を持てる人格が出現してくるならば、それも悪くない。

これは、戦中戦後のうねりの中を生きた“一人の男”“一つの家族”の物語。
僕がまだ幼かった頃、親戚のオヤジ達が酔ってよく暴れていたし、夜中、鍵のかかったドアを打ち破り入ってきたりしていたことを思い出す。実際、親、兄弟、先生、先輩、近所のオヤジによく殴られた。それが今を生きる僕らの時代に、功を奏したかどうかは解らないが。

映画の中では、あまり強烈には描かれていなかったが、
戦中戦後のうねりの中で行われたはずの朝鮮人への偏見と差別は、想像を絶するものであったに違いない。
このことは、日本や朝鮮に限らず、世界中が加害者であり被害者であっただろう。
それは今この瞬間にも繰り返し起きている。
まさに人間の本質が露呈する環境下で、この主人公の様に強靭な生きる力を皆が持てればと願ってしまう。

元来、映画や小説に描かれる様々な物語を
僕らはどこまで理解できるのだろうか。
世界中で現実に起きている事件をどのくらい実感できているのだろうか。
よく映画で描かれる様々なエピソードが実際に自分の身に起きたら、大半は間違いなく即気絶してしまうようなことが多い。
「死」が悲しむべきことであるかは疑問であり、
且つ、いいとか悪いとかいう話ではなく、
ある意味、自分以外の誰かの「死」は、一食の食事よりもその比重は軽い。

『オールドボーイ』『ブロウ』

最近観た映画『オールドボーイ』という映画は想像していた通り、つまらない倫理感がなく信用できた。
狩撫麻礼の代表作である漫画『ボーダー』が僕にとっての聖書だったことが蘇る。

やはり最近テレビで夜中にやっていたので久しぶりにみた『ブロウ』では、改めて心底腹が立った。
エンディングの数分間、刑務所にいる主人公の妄想の中に現れる愛娘が、本質的な聡明さを持ち合わせ、そしてとても優しく、とても美しかったのが
とても冷静でいられないくらいに哀しかった。

崔洋一監督の『月はどっちに出ている』のDVD・ビデオは、どういう訳が大変高価だったので掲載しませんでした。ご自分でお探し下さい。

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血と骨 コレクターズ・エディション

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オールド・ボーイ プレミアム・エディション

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ブロウ
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2005年05月23日

ニョッキと『ゴッド・ファーザー』

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関連DVD:ゴッドファーザーDVDコレクション

ニョッキとリゾットは愛情が必要

 以前からお世話になっている会社で夕飯をごちそうになった。この会社、朝から晩まで休む間もないほど忙しいのだが、ほぼ毎日のように昼ご飯や夕食を社長自ら会社で作って、問答無用で社員に食べさせる。この日のメニューはイタリアンでパスタはニョッキ。卵やチーズを入れるものが主流だが、要は、ジャガイモと小麦粉を混ぜ合わせて茹で上げるだけのこの料理。言うは易く、作るのはことのほか手がかかる。
 この社長いわく、”ニョッキとリゾットは愛情がないと作れないイタリア料理”だと。毎日会社で御飯を作る意味や是非は、この社長の単なる趣味趣向を超えて、きっとこのニョッキ作りが現している。

『ゴッド・ファーザー』

 ニョッキで思い出すのは、映画『ゴッド・ファーザーpart.3』の”ソフィア・コッポラ”と”アンディー・ガルシア”が、仲間の食事の為にニョッキを作るシーン(実際にはほとんど作る間もないほど盛り上がってしまう二人だが)。許されざる恋に落ちていく二人が、一気にその距離を縮める場面。
 僕が全ての映画の中から、ただ1作品だけを選ばなくてはならないとしたら、おそらくこの『ゴッド・ファーザー』の3部作を選ぶだろう。説明する必要がないほど有名なこの映画。僕も到底説明しきれない。これもまたウェブ上にいくらでも解説があるのでチェックしてみて欲しい。いや見て欲しいのだが。

イタリア映画と料理

 イタリアが舞台の映画には、必ずと言っていいほど食事のシーンが出てくる。こと『ゴッド・ファーザー』に関しては、大きな事件や話の核となるシーンのほとんどが食に関係する場所で起こる。”マーロン・ブランド”が死ぬのがトマト畑、”アル・パチーノ”が悪徳警官を射殺するのはこぎたないリストランテ、窮地に陥ったファミリーが話し合う場所はいつも小さなキッチンと、あげるといくらでもある。ただ、マフィアのドンを隠居した”アル・パチーノ”が最後を迎えるのは、屋敷の庭の片隅の車椅子の上だったが。

 元来、料理に限らず、映画の中に出てくるお酒やカクテル、煙草の銘柄などが気になってしまう方だが、それもあげるときりが無いのでまた次回の話。思いつきであげても、『グラン・ブルー』『アンチャッタブル』『コックと泥棒、その妻と愛人』『ディナー・ラッシュ』『リストランテの夜』『夏至』などなど、アジア映画も含めて、いい映画には食に関する場面が多い。このブログのタイトルにある”エイミ・タン”原作の『ジョイ・ラック・クラブ』で最も好きな場面も、主人公たちが皆で食事をした後の、母と娘が皿を洗うシーンだった。これは原作を本で読むこともオススメ。

関連本:ジョイ・ラック・クラブ

食の持つ力

 この日、手作りのニョッキをごちそうしてくれたこの社長は、ある有名なコマーシャルについてこんなことも言っていた。単なるその場しのぎのスキンシップは逆に危険だと。スキンシップは大切だが、愛情表現のために、間に合わせのように使うものではないし、必要なら愛情をもって引っ叩くことの方がずっと伝わる。
 今が、社会が、そうさせない理由付けは確かにいくらでもあるが、それでも可能な限りおいしい御飯を手作りして、そして食べさせ続けることが何よりの愛情表現だと。
 確かに、食の持つ意味はあまりにも大きい。ひたすらに働き続ける親の生き様だけで、十分過ぎるほどの愛情が伝わるべきなのだが、僕らがそれを理解するには、数十年という時間が必要になることが多い。

ソフィア・コッポラ

 『ゴッド・ファーザー』の監督である”フランシス・フォードコッポラ”に関連する話は、省略できないのでまた次の機会に。彼の娘である”ソフィア・コッポラ”の監督した作品を下記に掲載します。親子そろっていい監督です。彼女は、この『ゴッド・ファーザー』の3部作にも、赤ん坊のころから、いくつかの役で全作出演しています。なかなか解りづらいのですが。
 『ヴァージン・スーサイズ』は映画そのものが、『ロスト・イン・トランスレーション』は”ビル・マーレー”と”スカーレット・ヨハンソン”がとてもいい。

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ロスト・イン・トランスレーション

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ヴァージン・スーサイズ
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2005年05月19日

『死のある風景』

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映画『みなさん、さようなら』

 ここ1年くらいの間に観た映画の中で、とても好きな一つに『みなさん、さようなら』が記憶に残っている。末期ガンの父親の最後を巡り、その本人と、不仲になっている息子やその友人、ヤク中の少女やかつての愛人等々が織り成す物語。アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した感動作。

祈らない

 この映画の好きなところは、全編にわたり”神に祈らない雰囲気”が漂っているところ。そして登場人物の誰もが、人生を謳歌し、とても知性的で、少し大人で、何事も受け入れていく姿勢(ここは自然動物的に)があるからだと言える。
 時代背景や社会主義的思想、個人の宗教の問題などからも大きな影響を受けてはいるものの、単純に登場人物それぞれが、自立的で本質的な価値基準を持ち合わせた大人な人達だから好感が持てたのだ。死に向かう男と、その男を取り巻く人間達のどこかユーモラスで、どこかさらりとした感があるのがいい。

『死のある風景』

「死」について書かれたものとして、やはりよく思い出す話がある。久世光彦さんの書かれたエッセイ集。死にまつわる書籍がいくつか出ているが、その中の一つ『死のある風景』の中にある一話。

 作家・高橋玄洋さんの実話で、黒柳徹子さんから聴いた話として書かれている。その話を高橋さんが泣きながら黒柳さんに話し、その話を久世さんに話す黒柳さんもまた泣きながらだったという話。内容は、とても短いエッセイで、立ち読みしてでも実際に読んだ方がいいと思います。もしかすると、少しじめっとした感もあるかもしれないが、僕はとても人間的だと思うし、複雑ではあるが何故かほっとしたことを覚えている。
http://www.ne.jp/asahi/ueno/m-a/mm/inochi.html

美しい夕焼けを背に

 やはり、昔、国語の教科書にでていた話で、電車の中で老人に席を譲りそびれた少女が、その後その電車を降りるまでの間ずっと、居たたまれない気持ちのままうつむき、美しい夕焼けも見ずに過ごしている姿を書いたものがあった(詳細はよく思い出せない)。

 そんな瞬間を、そんな風に物語にする誰かがいることが僕は嬉しい。


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死のある風景

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冬の女たち―死のある風景

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みなさん、さようなら

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2005年05月14日

ウォン・カーウァイとチャイナドレス

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三名匠の描く至高の愛のトリロジー

 銀座で一人『神の愛、エロス』を鑑賞。季節外れの肌寒い木曜の最終回は、映画のタイトルのせいか、映画そのものレベルの問題か解らないが、十数人の観客しかない寂しい館内だった。”カンヌを魅了した三名匠が描く至高の愛のトリロジー”といううたい文句。ウォン・カーウァイ、スティーブン・ソーダバーグ、ミケランジェロ・アントニオーニによる3話オムニバス。個人的にはけして嫌いではなかったが、とくに記憶に残る作品でもない気がします。
オフィシャルサイトは、オープニングがかなり雰囲気のあるもので、こちらでチェックしてみるのもいい。また映画の内容に関するものは、サイトやブログがいくらでもありますからそちらを見てみて下さい。どんな映画に関しても、カメラアングルやストーリー背景、製作手法のレベルから俳優、監督、製作全般にいたる全てに関して、僕には理解できない程のごりっぱな批評があります。人間のやる事や感情、または自然や全ての事象の善悪を、どこから基準して、どう定義して、どう善し悪しをつけるか?僕も教えて欲しいくらいですね。

『エロスの純情』

 ここでは、『欲望の翼』『ブエノスアイレス』のウォン・カーウァイ監督の『エロスの純愛』。1960年代の香港を舞台に、”コン・リー”演じる高級娼婦のために服を作り続ける一途な若い仕立屋の物語。個人的には好きですね。確かにストーリーや演出、その官能性や映像美にも、人間描写というか、リアルな人間性が足りない気もして、ほんの少し軽いイメージが付きまとうが、全体として、美しく、切ない物語だった。

ウォン・カーウァイ映画とチャイナドレス

 ウォン・カーウァイ監督と言えば、最近では木村拓哉が出演した『2046』が話題だったが、やはりオススメは『花様年華』。これは『2046』にもストーリーが関連していく元の話なので、これを観てから『2046』を観た方がいいのでは。ストーリー自体は、大人の恋愛ドラマということで、ことさらなのだが。注目はそのファッション。レトロな雰囲気を醸し出す60年代の香港。”マギー・チャン”が着ているチャイナドレスの数々がどれもとても美しい。ウォン監督独特とされる映像美のなかで、やはり際立ってくるのがこのドレスたち。寧ろ『エロスの純情』よりも官能的で、ドレスを見る為だけにまた観たくなる程。ただ、そういう意味では『エロスの純情』の”コン・リー”も素晴らしく美しく、妖艶だったことは間違いない。”コン・リー”が主人公”チャン・チェン”の股間に触れる場面とかには反応できないが、チャイナドレス姿には魅せられる。『2046』でも”フェイ・ウォン”の近未来的なドレスは今一つだが”チャン・ツィイー”の数々のチャイナ姿は良かった。日本人もいつも着物を着てはどうか。

官能と不毛

 仕立て屋の話なので当然と言えば当然だが、女性の美に関する職業は、どうして官能的で、いつも男達を欲情させるのか。ある一瞬の時めきや欲情を胸に秘め、おおよそ不毛で実態のない幻想を、後生大事に記憶に焼きつけるあさはかな男の性。その対象はいつも女性なのに、この夢想の世界は、女性たちにはあまり意味を持たない気もする。一歩間違えばゴダールもウォンもパトリス・ルコントも大島渚もベルトルッチも誰れも彼も日活ロマンポルノと大差がない。もちろんそれを観て感じる僕らの問題なんだが。
 また、『2046』の中にもあるが、散々相手への感情を育てて、濃密で、互いに求め合う時を過ごしながら、いざ愛に気付き、その思いを打ち明けたとたんに、一緒にいるかいないか、今後一切、逢うか逢わないかの二者択一の選択肢しか持ち合わせないのは何故だろう。恋愛なんてそれが当たり前か、そうでないかの答えはあるのだろか。そんな感じのことを純愛とか愛とかエロスとか官能とかの言葉に置き換えて、今日も男達は不毛の幻想の世界に自ら迷い込む。

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花様年華

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欲望の翼
posted by ALPACINO at 08:02| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月08日

クロニクル・ブックスという出版社

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http://www.chroniclebooks.com
http://www.fxfm.co.jp

クロニクル・ブックス?

 前回の話の中でも少しご紹介したクロニクル・ブックス。サンフランシスコにあるこの出版社は、数あるアメリカの出版社のなかでも、ユニークなビジュアルで高い評価を得ているらしい。そして、1995年から[クロニクル・ブックス日本語版]の出版をフレックス・ファームという会社が始め、今では、どこの本屋さんでもこの出版社の写真集を見かけるようになった。やや女性の趣味趣向に比重をおいた内容のものが多いのだが、そのセンスたるや、個性的な視点と高いビジュアル性でオリジナリティー溢れるものが多い。

クロニクル・ブックスとの出会い

 僕がクロニクル・ブックスを意識したのはここ5、6年ほどの最近の話。ただ、出会っていたのは今からちょうど10年程前の1995年頃、香港に旅行した時だった。中国返還寸前の香港。あちこち観光して廻ったのだが、貧乏旅行だったせいか、水が合わなかったのか、もっぱらマカオまで行って、カジノに入り浸る数日。街並もマカオの方が好きだった。
 そのな感じなので、香港では、もっぱら雑貨屋さんや本屋さんをよく訪れた。そんな時見つけたのが「Coffeemakers」という一冊。1800年から現代に至るまでの様々なコーヒーマシーンやエスプレッソマシーンの写真集。英語とフランス語で書かれていたことを除けば(当たり前なのだが)、正方形に近い小さな写真集で、写真も編集もいっぺんに気に入ってしまった(上記の「Lighters」と同じシリーズ)。今でもお気に入りの写真集として大事にしている。

 僕の場合、このクロニクル出版のものがよっぽど好みだったらしく、海外で買ってきたもの、日本で買ったものなど、5年程前まで無意識に集めた写真集や本の多くがクロニクル出版のもの。ある時、多くの本に、クロニクルのロゴマークであるメガネの絵が付いていることに気付いて、やっとこの出版社の名前を知ることとなった。

手頃で高いクオリティー

 写真集なんて、自分の好みや直感で選ぶもの。とくにいい悪いの基準もないのですが、ちょっといいやつになると、限りなく1万円に近い金額なのでなかなか手が出ない。このクロニクルのものは、クオリティーの高さのわりには価格が手頃で、サイズも大き過ぎないものが多く、ちょっとしたプレゼントにも気が利いていていい。この日本語版の出版をしたフレックス・ファームの目の付けどころには脱帽。これからもクロニクルの一ファンとして、買い続けるはめになるかと思うと、ちょっと悔しい気もするほど。

関連本

 日本語版のものを、いくつかオススメのものを紹介しておきます。残念ながら「Coffeemakers」は、クロニクルのサイトにも掲載されてませんでした。また、前回の話で紹介した「Espresso」は省きます。まあ、いくらでも他にありますから。


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チョコレート―甘い誘惑 [クロニクル・ブックス日本語版]

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Tea―茶葉のことば [クロニクル・ブックス日本語版]

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ウェディングドレス・ブック

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2005年05月05日

COFFEE AND CIGARETTES

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 ジム・ジャームッシュの映画「COFFE AND CIGARETTES」を実はまだ観ていない。GW中に誰と会う予定もないので、今日にでも観に行こうかと考えている。

カフェはこれからもっと良くなる

 コーヒーについては、仕事柄、エスプレッソに始まるコーヒー群(カプチーノ、マッキャートとか)に関わることが多い。今ではそこらじゅうにカフェができて、オープンカフェも当たり前になった。むしろ東京ではカフェブームはひと段落したと言っていいのでは。
 ほんの10年程前までは、エスプレッソなんて誰が飲む?カプチーノとウィンナーコーヒーの違いは?保健所の関係でオープンカフェなんて?という考えが主流で、あの頃は誰に説明しても話半分でしたね。これが今では一変、これもスターバックスやセガフレードのおかげでしょうか。バリスタ(エスプレッソをいれる職人)という言葉さえやや定着した感のあるこれからは、カフェのあり方やスタイル、サービスやコーヒーそのももの味が勝負の鍵になっていきますね。これはいいこと。

その空間を求めて
 
 日本でもオープンカフェも増えて、実際、僕も一日に一度や二度はカフェを訪れます。無論コーヒーが好きで行くのですが、実際はその空間を求めて足を運んでしまう。家で仕事をする時間が多い僕にとっては、息抜きでもあり、確かにクリエーションする場所でもあり、無意識に孤独を癒す場所でもある。
 本来カフェなんて、喫茶店とどこが違う?(大して違わないのだが)、意味もなく、通りすがりにあるようなもので、だからどうした?みいたいな存在なのだが、これが誰にも会わず、特に何もしていないと感じる日に、カフェに寄って少しぼーっとするだけでも何となく救われた気持ちになるのも事実。

煙草とコーヒーが相棒

 そこでは決まってコーヒーと煙草がセットで相棒。禁煙のカフェなんて論外だとほんとうは思っている。できればオープンスペースがあり、暖かく清潔で、気さくだが無口な気の利くギャルソン(ウェイター)がいて、そこそこに賑やかであるなら、感じがいい。そんなカフェがあるだろうかと言われれば、かなり返事に困るのだが。

『ナイト・オン・ザ・プラネット』

 エスプレッソやカフェやバールについての薀蓄は次回として、やはり「COFFE AND CIGARETTES」という題名には惹かれてしまい、感傷的な気分になる。いったいどんなストーリーだろうか?ジム・ジャームッシュ監督、トムウェイツ等多くの出演者、確かにある程度想像もつく。ジム・ジャームッシュといえば、「ダウン・バイ・ロ−」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」等々好きな映画はあるけれど、変りどころでは「ナイト・オン・ザ・プラネット」がオススメ。ジムではないが、煙草といえば、これも有名だが「スモーク」「ブルー・イン・ザ・フェイス」もいい。「ブルー・イン・ザ・フェイス」には、ジムも出演しているが、この2作はサントラもいい。”ハーベイ・カイテル”という俳優は、なんて恵まれた人だろうか。

『ギャルソン』

 そう言えば、僕に最初にエスプレッソマシーンやエスプレッソ群のコーヒーを教えてくれたある人物は、どうしようもない遊び人で仕事嫌いな典型的なダメ人間だったが、レゲエとコーヒーには詳しかった。”ボブ・マーレー”も”ジミー・クリフ”も”エスプレッソ”も彼が教えてくれたもの。今生きているのか、どこで何してるかも知らない。今となっては、彼に負けず劣らず典型的なダメ人間の僕は、やはり彼が教えてくれた映画「ギャルソン」がとても好きな一作である。

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関連DVD:ナイト・オン・ザ・プラネット

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関連DVD:SMOKE

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関連DVD:ギャルソン!

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関連本: エスプレッソ―カルチャー&キュイジーヌ [クロニクル・ブックス日本語版]
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2005年05月03日

映画『めぐり逢い』とレイ・チャールズ

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関連DVD:めぐり逢い

『Love Affair』

 ”寅さん”の次に『めぐり逢い』では、映画評論家にはまたまたけなされそうなチョイスですが<しかも恋愛映画>、これがまた何とも思い出深い一作。しかも悪い事に、誰もが名作とするものではなく、リメイク版の方だから始末におけない。ウォーレン・ビーティとアネット・ベニング主演の方。原作は、レオ・マッケリー監督の1939年『邂逅(めぐりあい)』"Love Affair"と1957年の『めぐり逢い』"An Affair to Remember"。1994年のこの作品は、邦題が『めぐり逢い』で原題が"Love Affair"。
 たまたま友人から、3作ほどの映画が録画されていたビデオテープを借りた中に入っていたもので、僕自身も困ったあげくに軽い気持ちでみたのが縁でした。ストーリーについては、また別のサイトでチェックして欲しいのですが。

レイ・チャールズとタヒチとモリコーネ

 先日、レイ・チャールズ氏が死去した時にこの映画を思い出しました。二人の主人公が予期せず再開を果たす場面が、クリスマスイブの前日の23日の夜、レイ・チャールズのコンサート会場なんですね。映画の中でもレイ・チャールズ本人が出演演奏しています。名曲”ザ・クリスマス・ソング”をレイ独特の雰囲気で奏でていて、これがとてもいいんですね。
 また、この映画のサントラは”エンリオ・モリコーネ”によるもので、サントラとしては、CD全曲聴ける名盤だと思います。出会いのシーンで美しいタヒチの風景が広がり、映画自体よりサントラやタヒチの風景、レイ・チャールズの演出がたまらなくいいんです。

美しさ際立つ”アネット・ベニング”

 主演”ウォーレン・ビーティ”についてはことさら書くべき事もないのですが、一方の”アネット・ベニング”は、一貫して凛とした雰囲気を漂わし、とても美しさ際立っています。遅咲きの彼女<というかデビューが遅かった気が>が出演したこれまでの作品の中で間違いなく一番ですね。好感のもてる上品さというか、所謂、セレブとかブルジョアとかお嬢様とかいうものとは一線を画し、社会的なバックグラウンドとかに無関係な、生き方や人格からくる上品な美しさがあります。

スティービー・ワンダーだけでも

 話をレイ・チャールズに戻すと。まだ映画『レイ』を観ていないのですが、個人的には非常に残念です。こうしてたくさんのミュージシャンが亡くなられていきますね。救いは、やはりその”音””曲”が永遠に残っていくことです。そうなるとスティービー・ワンダーだけでも生きているうちにライブをみておきたいです。

23日のクリスマス・ソング

 よく覚えていないのですが、僕がこの映画を友人から借りて観た時は、すでに公開後数年経っていたんでしょう。確か1996年か1997年の12月初旬だった気がします。当時僕は静岡に住んでいて、この映画をビデオで見た数日後、その12月にレイ・チャールズのコンサートが浜松で行われることを知ったんです。知人友人に頼みたおして、何とか2枚のチケットを手に入れました。映画の中の設定と同じ23日の夜に行われたコンサート。特大のミラーボールの下で、最後に彼が演奏した曲は、言うまでもなく”ザ・クリスマス・ソング”。レイのライブを見れたのもこれが最初で最後。今となっては、この映画に感謝しなければいけません。
posted by ALPACINO at 04:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

菅野邦彦というピアニスト vol.1

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関連CD:ポートレート

菅野邦彦というピアニスト

 菅野邦彦というジャズピアニスト。仕事がらプロ・アマチュアを問わず、いくらかのミュージシャンやアーティストに出会う機会があるのですが、菅野邦彦さんが、この10年間で最も好きになったミュージシャンであることは間違いない。

”スガチン”

 通称”クニさん”。往年のジャズファンからは”スガチン”と呼ばれている。簡単なプロフィールとしては、60年代後半ジャズ創世記、「天才クニ」と呼ばれた伝説のジャズピアニスト。東京都出身。学習院在学中よりジャズに興味を持ち、卒業後、当時来日していたトニー・スコットにその才能を認められメンバーとなる。その後、松本英彦(Tsax)カルテットに入団。解散後、自己のトリオを結成。六本木「ミスティー」の初代ピアニストを務め、60枚を超えるLPを発表。72年からブラジル、NYなど8年にわたる放浪の旅にでる。帰国後、音楽活動を再開。
 近年では、2003年10月、カルチャーマガジン「Free & Easy」にその破天荒な生き様ぶりが特集された。世界唯一の独自の鍵盤(黒鍵と白鍵が同じ幅、同じ高さ)を考案し、現在に至るまで東京を中心に積極的にライブ活動を展開。孤高の天才ピアニストは、魔法のような瞬間と快楽を今もなお追い求め続けている。・・・・等々。

下田での出会い

 僕が知り合ったのは、伊豆の下田<現在同氏は下田市に在住>。それ以来、公私ともにすでに8、9年来のお付き合いになる。どうして”クニさん”が好きなのか未だに解説しづらいのですが、僕にとってはとても大切な方。たくさんのことを教えてもらった気がします。

LIFE BAR

 一緒にやらして頂いているライブイベントでは、もっぱらジャズやブルースはやらずに、ボサノバやスタンダードな曲をジャンルを問わず”クニさん”の気の向くままに演奏する。時には、プロ・アマチュアを問わず様々なミュージシャンを演奏に参加させ、何とも不思議なステージとなってしまう。ことさらお客様を楽しますためのステージングもなく、現役のジャズミュージシャンの様に音に陶酔していくような演奏でもなく、音も外せば、気が向かなければかなりテンションの低いものにもなりかねない。かと思うと、何とも言えないほどロマンチックな曲を奏で、また、ボサノバでまわりの女の子達を踊らしてしまう。

世界に一つのピアノ

 黒鍵と白鍵が同じ幅、同じ高さにした、世界唯一のオリジナルな鍵盤を自ら考案して、いとも簡単にそれを引き奏でる”クニさん”は、いったい何者なのだろうかと?オーガナイザーの僕ですら思う事がある。それでもとてつもなくこの”奇才ピアニスト”のクニさんに惹かれてやまずといった感じだろうか。

とてもチャーミングな天才

 この”クニさん”がピアノを弾いている姿がとってもいい。乗ってくると、足をばたつかせ、満面の笑顔で、よだれすら垂らしながら(怒られるかも)、子供がはしゃぐ様に何時間もピアノを引き続ける。僕はその度にいつも、いつかみた”レイ・チャールズ”が楽しそうに足をバタバタさせながらピアノを弾いていた姿を思い出す。”クニさん”がそうであるように、いいライブやいいミュージシャンには共通して、”やっぱり音楽が好き、ライブしているこの瞬間が楽しくてたまらない”といった感情がストレートに溢れている気がする。ぞっとするほど冴え渡る旋律を奏でる、とても不思議な、とてもチャーミングなピアニストなんですね。
 菅野邦彦さんのジャズピアニストとしての功績や解説は、ウェブ上にいくらでもありますので、是非、チェックしてみて下さい。
posted by ALPACINO at 03:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 人物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月02日

やっぱり寅さんか!?映画「男はつらいよ」より

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関連DVD:男はつらいよ 寅次郎相合い傘〈シリーズ第15作〉

また『寅さん』を

 気ままにとは言ってもどんな事柄から始めようかと考えてしまい。その内考えるのも飽きて、北野武主演の映画『血と骨』が観たかったことを思い出し、雨の中、TSUTAYAに行ったのだが、GWのせいか既に全部が貸出中。しかたなく店内をブラブラしたあげく、気付いたら『男はつらいよ』・要は「寅さん」を借りていた。
 うまく書かないと、かなり年寄りの人かと思われたり、日本映画のマニアックなファンだと勘違いされそうだが、私自身、どんな映画を観てきたか?なんて愚問を心配することはやめて、率直に言えば、いつも”寅さん”が大好きな自分がいる。

いったい何回見たのか?

 既に、全48作を最低でもそれぞれ、5,6回づつくらいは観てると思うが、それでも年に何回かは借りてしまう。何故なのか自分でもよく分からないが、確かにきまってそういう時は心が寂しく、そして優しくなっている気がする。この「寅さん」映画の魅力みたいなものについては、また何度となく書いていきたいと。

 敢えて、今日この場で「寅さん」映画の魅力を一言で言うなら、やはり”優しさ”かな。

 優しさの定義やその是非については別にしといて、とにかく優しい。これが日本人的な独特の優しさかどうかは未だに疑問ではあるけれど、人としての優しさに溢れている。映画『男はつらいよ』は、まさに大衆映画であり、喜劇映画ではある。ただ、おそらく時代や世代に無関係で、人生の機微や刹那さや無情を描いただけの物語でもなく、小津映画にも黒澤映画にもない、無条件の”優しさ”を僕は感じる。

 こんな感じで、またまた「寅さん」を観るはめになった。でも仕方ない。洋画作品にも何度も観てしまう作品がたくさんあります。ジャンルを問わず、新作のロードショーが始まるときまって映画館に足を運んでしまうこんな自分でも、いい映画は、何度となく繰り返し観てしまうものなのです。

こんなサイトも!
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/otokono-to.htm
posted by ALPACINO at 02:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月01日

とにかく気ままに

ブログのやり方さえ今一つ理解していませんが、とにかく気ままに書き連ねてみようかと。
どんな人生も、誰の人生もまるで映画みたいなもの。出会った人達や様々なモノ、見たり、聞いたり、感じたりした実際にあったエピソードをもとに、映画や音楽、モノや場所、様々な人達のライフスタイルにリンクさせた極めて個人的なリポートです。自分のためにも、なるべく詳しくジャンル分けしてみようとは考えてます。
posted by ALPACINO at 02:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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